身も心もポカポカになったランチ

先週友達とランチしたピエール・ガニエールのレポートを。

東京に進出してからもう2年、一度は行きたいと思いつつそもそも頻繁にフレンチへ行く訳でもなく、相手がよっちゃんともなると知らないお店よりわかってるお店をつい選ぶので、ずっと行けず仕舞いでした。
ミシュランで☆☆を取ったことだし、とりあえず友達とランチで下見をしてみる事に。
予約の時に20名ぐらいの団体客がいるけど構わないか?ときちんとことわりがあったのはなかなか良心的で好印象。
デートでもあるまいし、気兼ねなくおしゃべりできるし気にしな〜いということで、決行したのだけど、到着してみるとなんとワインの解説者付きグルメツアーのご一行様で、レストランの雰囲気はそこなわれたものの、ワインの説明が聞こえてくるので、ちょっぴり勉強になったりして、不快になる事はなくてよかった。
それにしても、そのツアーのメンバー、解説者以外の男性はたった1人!あとは昔のお嬢様ばかり。
この年代の女性ってとってもパワフル!
そんな雰囲気に乗じて、お料理の写真を撮って良いか訊ねると、フラッシュ無しならOKとのことで、今回は全部撮りました〜!
メニューはアミューズ・前菜・お魚・お肉・デザートのコースに。
ちなみにアラカルトはちょっと(いやかなり)素晴らし〜いお値段でした。

身も心もポカポカになったランチ_b0034284_20391996.jpg
「このカメラでバッチリ撮ってくるから、ミンちゃんお留守番頼むニャ〜」
「ふ〜ん、あんまり食べ過ぎんにゃよ〜」







まずはプレアミューズ。
身も心もポカポカになったランチ_b0034284_132293.jpgこんなに小さなものにもこだわりがみられて、これから続くお料理に期待が高まります。

懐石風(だそうです)アミューズ
身も心もポカポカになったランチ_b0034284_13231830.jpg

身も心もポカポカになったランチ_b0034284_13235428.jpgメニューと写真の並びがバラバラですが・・・
本来なら1口か2口で頂けちゃうんだけど、量が少ないからじっくり楽しもうとしてあまりにちょこちょこと分けて頂くとほんとの味を堪能できないんだなと、今になって感じますねぇ。
奇をてらったというわけじゃなく、きめ細かに作られたレシピだなぁと感心。
ま、このクラスのシェフとしては当たり前なんだろうけど。。。。


次は・・・前菜
身も心もポカポカになったランチ_b0034284_13411984.jpg

身も心もポカポカになったランチ_b0034284_13421561.jpgここからが本コースでぅ。
フォアグラのローストが蕪の薄切りの下に隠れてます。
フォアグラはワインも甘口の貴腐ワインと合わせるし、ソースや付け合わせなども甘めを併せることが多い、その基本形は崩さずにシードル、洋梨、苦みの利いたオレンジなどを駆使してあった。
どういう意図でこの食材使ってるの〜〜??なんて思ってしまうようなお店もあるけど、物珍しいだけでは目は楽しめても舌は満足しない。
食材の存在理由が不明だと、納得できないもんね。
やはりこういう安心感のあるワクワク感がちょうどいいな。


次はお魚
身も心もポカポカになったランチ_b0034284_2310539.jpg

身も心もポカポカになったランチ_b0034284_23105063.jpgこのお料理、友達はちょっと塩味が濃いんじゃない〜?って言ったんだけど、お魚は塩があまいとふと生臭さを感じてしまう危険性もあるし、この程度のポーションなら私的には無問題。たぶん敷いてあるシュークルートの煮込み風の添え物と一緒にして、更にお皿のリムに盛りつけてあるリコッタチーズとイクラまで添えて一口でいただくと、ちょうどよいように考えられているのではないかなぁ。
うん、きっとここのシェフなら、計算ずくであると思われるなぁ。
最近塩味がボケているお店が多々あるけど、塩の使い方が難しいんだって。
きつくならないギリギリの線あたりに収めるのがベストなんだとか。
別皿のガルニチュール、セーグルパンのノデルがとっても美味しかった。
塩味のパンプディングっぽいものなんだけど、食感はちょっと堅めで・・・
そうそう、スイーツのカヌレに近い感じ。
そういえば、最近カヌレ食べてないなぁ・・・


次はお肉
身も心もポカポカになったランチ_b0034284_8161653.jpg

身も心もポカポカになったランチ_b0034284_8164550.jpg簡単に言えば牛頬肉の赤ワイン煮ってとこでそれにウニが載せられているところがお初の出会い。
これもガルニが別添えカップ。
コンソメを寒天で固めてあるので温かいけど固まっている。
フレンチだとゼリー固めしか思いつかないけど、温かく供する為にはゼラチンでは溶けちゃうから寒天なんだ。
でもぉ、私的にはここまで固いのは好みじゃない。
だって、田舎の精進料理の寒天料理級の堅さなんだもん。
液体でなく添え物にできる程度に固まっているコンソメを温製でって事なんだろうけど、もっと他のアプローチは出来なかったかなぁ。
今日の中では一番普通のお皿でした。




アバン・デセールとデセール3皿
身も心もポカポカになったランチ_b0034284_12445761.jpg

左からバナナクリームのチョコレートとミルククリームとホワイトチョコレートの入ったタルトにみかんを載せたもの。
右の丸いお皿の真ん中が、フロマージュブランを添えたカシスのゼリー 
上のもチェリーの形を模したカシスのゼリー、柄のように刺してあるのはバニラビーンズの細くカットしたもの。
同じカシスのゼリーでも全く違う食感に仕上がっている。
下はあんぽ柿をお酒(何かは忘れました)に浸したもの

デセール1
 レモンカスタードにレモンのジュレ、そしてマスカルポーネで作ったパウダー状のアイスクリーム。
これって窒素で冷やしたっていうの、よくビストロSMAPで出てくるのだわ!
デセール2
 洋梨のクラフティと何か。シナモン風味の極細ビスケット。
一口囓ったら、なんと八つ橋!!って思わず小さな声で叫んでしまった。
シナモンだから当たり前とわかっていても楽しい気がする。
デセール3
 ガトーショコラにフロマージュブランのムース
 コーヒーのアイスクリーム。
このアイスクリームがそれはそれは絶品でした。
20センチぐらいの高さのソフトクリームにして食べたかった〜!

食後の飲み物は私はハーブティーにしたのだけど、フレッシュハーブじゃなかったのはちょっと残念。

ここで友達が席を外したところ、サービスの男性が近づいてきて、
「私ロオジェにおりました○○です。お連れ様がいらっしゃいましたのでご挨拶が遅れまして・・」だって!
え〜!な〜んか見たことがあるような気がするなぁ・・・と思ったら、
やはりここも主要メンバーは引き抜きかぁ。
この業界ってほんとに狭いとつくづく思う。
数年毎に超一流店を渡り歩いている強者もいるもんな。
それにしても、連れに知られてはいけないかもしれないという配慮、さすがだな。
私を認識したのは予約の名前からだろうか、それとも顔を見て思い出したのだろうか。
彼にはロオジェでテーブルについてもらった事はなかったのになぁ・・
あぁ、ワゴンデザートを毎度しこたま食べるという札付きおばさんなのかも・・トホホ。

ここのサービスはお料理の把握がよ〜〜く出来ていて、十分な説明を受けられた。
突っ込んで質問する余白が無いほど詳しく説明してくれた。
トイレに立とうとすると、団体さんが部屋を出たばかりだから空いているか見に行ってくれて、いっぱいだったので空いたら声をかけてくれるという細やかさ。

挨拶した○○さん曰く、フランス人と日本人ではミシュランの☆に対する思い入れが全く違うので、パリは三つ星なのに東京で二つ星だった事をシェフはたいそう悔しがっていたそうだ。
日本人スタッフは次回取れれば良いじゃないですか、という感じで捉えたけど、シェフの無念さは格別だったそうで、やっぱりミシュランの☆はフランスでは文化なんですねぇとの事。
○○さんたらロオジェの話なんかしちゃったりもして、大丈夫なのかな〜なんてちょっと心配に・・・
でも初めてのお店で知った顔に会うと、ちょっとホッとして居心地が良くなるから、そうやっておしゃべりしてリラックスさせて、また来てもらおうって事なのかな。
あれもこれも、サービスの一環か。
気配り大変だな、お店の顔だもんな。
お料理よくてもサービスが悪ければ台無しだもんね。
先日のヘイフンテラスがその典型だったって訳だわニャ。

帰りにコートを受け取るとき、小さなカップで一口ハーブティーをサービスされた。
最近増えてきてるのかしら、モナリザでもラストにハーブティーが出た。
櫻川の塩番茶に通じる、お口のリフレッシュになる。
だとすると、焼き肉屋さんのガムもだぁ(*´▽`*)

この日はほんとに寒くて、シャンパンが一気に身体を駆けめぐり、
ほっぺがポカポカになってしまった。
グラスワインはリーズナブルで、私的にはv(≧∇≦)v
次回はぜひ夜に来たいものです。

身も心もポカポカになったランチ_b0034284_22493168.jpgお留守番のご褒美くれますよにゃぁ   by Mint
by with-Mint | 2008-01-24 20:42 | gourmet

きまぐれDiary with Mint


by with-Mint